ブロックチェーン活用の自動車データ・マーケット構築へ

データ暗号化とWebセキュリティ専門企業のペンタセキュリティシステムズ株式会社(日本法人代表取締役社長 陳・貞喜、https://www.pentasecurity.co.jp、以下ペンタセキュリティ、韓国本社、ヒューストン/米国法人)は、4月25日、ブロックチーェン基盤の自動車データ管理ビジネスに乗り出すことを明らかにした。ペンタセキュリティは、リバースICO(Reverse ICO:商用化済みのプラットフォームまたはサービスを提供している企業が行うICO)の「AMO Blockchain」ビジネス開始を発表し、ブロックチーェン市場に踏み出す。

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新規ビジネスの「AMO Blockchain」は、自動車から生成されるデータをブロックチーェンに記録し、取引されることを中核としており、自動車データのフォーマット化および取引単位の確立を目指す。データ生産者への所有権保障およびデータ消費者への利用権付与により、公正な取引を実現し、コイン開発により、データの価値評価や取引に利用する。また、ブロックチェーンに分散ファイルシステム機能を追加したノードも実装する。

ペンタセキュリティCEOの李 錫雨(リ・ソグ)は、「スマートカー(Smart Car)、コネクティッドカー(Connected Car)、電気自動車(Electric Vehicle)は内燃機関自動車に比べ、ソフトウェアやデータへの依存度が非常に高いため、スマートフォンのようにスマートカーとも呼ばれる。自動車の進化により、自動車データの価値は急激に高くなるはずだ。自動車データが円滑に取引・利用されるようにするためのブロックチェーンであり、自動車データには、個人情報などのセンシティブな情報も含まれているため、情報セキュリティベンダーとして、その専門性やノウハウを十分に生かして設計した」と話した。

ペンタセキュリティは、オープン型ブロックチェーンのエコシステムに適合なオープ技術で開発する計画であり、ビジネス的に防御が必要な部分は、特許も取得する予定だ。個人のデータを保護しながらブロックチェーン・コニュニティーを活性化するために、オープンソースとして開発・運用する。

また、ブロックチーェンビジネスの展開にICOが必要だと判断し、関連の法律が制定されている国に法人を設立し、ICOを進行する(https://amo.foundation/)。ブロックチェーン基盤のサービスを通じて記事を書いて報酬がもらえるSteemit(スティーミット)のように、自動車データをブロックチェーンに寄与してトークンやコインで報酬がもらえるようにする。

自動車データは、車両内部で生成されるもの(In-Car Data)、車両間の通信で生成されるもの(V2X Data)、ユーザデータ(User Data)に分類されるが、現時点では、車両内部で生成されるデータの一部だけが収集・処理されている。

ペンタセキュリティは、2007年から国内外の自動車メーカーと連携し、自動車からインフラに至るすべての自動車情報を取り扱うトータルソリューションを構築してきた。2016年からは、韓国のテジョン市、セジョン市、ヨジュ市、ファソン市など、それぞれの地域における次世代協調型高度道路交通システム(Cooperative Intelligent Transport Systems:C-ITS)ビジネスや自動運転道路のモデルビジネスにも参画した。さらに、韓国の全国各地で行われるC-ITS高速道路ビジネスにも参画予定である。

ペンタセキュリティCEOの李 錫雨(リ・ソグ)は、「自動車データを収集する企業は多いが、すべての自動車データを収集し、処理できるのは、ペンタセキュリティが唯一だ」と、「ペンタセキュリティは、ブロックチェーンの中核であるデータ暗号、ネットワークセキュリティ、自動車データの取扱技術に対し、専門性とノウハウを保有している」と意気込んでいた。